インシデントと横文字で書かれると馴染みのない方もいるかもしれませんが、アクシデントとインシデントなどと呼ばれると意味が分かる人もいるでしょう。インシデントは損害が起こりかねない事態が発生しているけれど、人が亡くなるようなアクシデントには至っていない事態という状態です。そのため、どちらが酷いのかといえばアクシデントです。インシデント管理ツールとは、今まで起こったインシデントの記録を記憶し、追跡するシステムです。インシデント管理ツールを探していると、切っても切れないのはITILです。こちらはITサービスマネージメントの成功事例を記憶し、体系化したものであり、ITサービスマネージメントのガイドラインであり、基準となっています。この二つは切っても切れないものです。悪い例を回避した先に良い状態があり、良い状態から離れている状態が危険な状況である場合が多いからです。何を基準にしているのかは重要です。
インシデント管理ツールは自社に合うものを探す
ロボットが機器を自動的に察知して動きを指導する装置があるわけではなく、危機感を持って管理するのも、動くのも社内の人間です。つまりこちらから調べる、依頼するという動作をしなければどんなツールもただの電子の箱の中です。そしてより良くしていくことが大切ですが、何を誰の為により良くするのかも重要な点になります。ITILを導入する時に気を付ける点について、3つのPを大切にして導入のバランスを配慮することが求められています。3つのPとは、プロセス、パーソン、プロダクトであり、もう少し砕いて説明するなら、やり方と役割、スタッフのスキル向上、製品技術の効率性向上など、人と商品の向上のためのやり方と役割を整理して適切に配置することです。つまり自社に合う形のインシデント管理ツールを導入、もしくはカスタマイズできるものを導入しなければ大きな効果が期待できないという点です。
インシデント管理ツールを探すには問題点を洗い出す
結局なにがインシデント管理ツールなのかといえば、ITサービスマネージメントと呼ばれるビジネス部門が必要とするサービスの安定的な提供と継続的にサービス改善を管理する仕組みです。あくまでも仕組みですので注意して欲しいです。つまり会社の中の誰かに負担がかかっている状態である場合、その方が抜けてしまえば、その会社はつぶれかねない状態になります。もちろん極論ですが、つまり仕組みとして機能していない状態のものを仕組みとして組み込み、作業効率を上げる事が大切です。しかしこの作業は明文化する必要があります。なんとなくインシデント管理ツールを導入しようと検討をしても、そもそも動かすことが出来ない事が多いです。パソコンを買ったけど、やることがわからずに、置いてあるだけという状態です。何をしたいのかを明文化することは、社内の問題を洗い出すことです。その為に活躍するツールを探すことが大切です。